その3 07年 GW函館・青森旅行
昨日のきっぷの知識の勉強不足によるミス、そしておとといの函館山の濃霧という連日にわたる失態とがっかりをお祓いすべく、青森・函館旅行3日目最終日は2枚の写真から始めてみた。
そんな3日目最終日に訪れるのは、出発駅の八戸から4つ目の三沢駅から走っている十和田観光電鉄に初乗車、つまり乗り潰しを敢行して、十和田観光電鉄の終着駅の十和田市駅からバスに乗り、ちょうど10年前の97年に廃線になった(正式には97年に一度休線扱いにして復活に向けて様々な手段を講じたが、結果実らず2002年に正式に廃線となった)南部縦貫鉄道の終着駅であり車庫として機能していた旧七戸営業所へ向かいレールバスイベントを見て、さっきのルートを戻って八戸から新幹線「はやて」に乗り帰路につく予定だ。
このレールバスとは一体何なのかという人達の為に説明すると、鉄道車両の製作費を浮かすために列車で使っている車輪(台車)の上にバスのボディーを乗せたものがレールバスだ。
その為燃料は軽油で昔のバスのように運転席のギヤーは床から生えていると言った方が合うくらいにとても長く、やはりバス同様ワンマン運転になっている。
しかもその床から生えているギヤーは車両が方向転換の為に運転手が後部の運転席に移動する際には、床から長いギヤーを引き抜いて後部運転席へ向かいギヤーをはめてから運転をするという何ともレトロ感に溢れている鉄道だ。
これがその車両だ。
このように何とも小ぶりで愛らしいスタイルの車両だが素人から見れば
「どこが鉄道なんだ?ただのバスじゃん」
と思う者もいるだろうがそれは私が今さっき言った通りで半分は正解だ。何しろ燃料は軽油でボディーはバスと同じ部品、汽笛もバスと同じ音なのだから汽笛と言うよりクラクションだ。説明のつもりが長い前置きになってしまったがこの辺にして青森・函館旅行最終日の模様をお届けする。
八戸から4つ先の三沢まではまたしても青春18きっぷユーザーの天敵701系で向かう。おまけに私のきっぷに関する不勉強の為、青森・函館フリーきっぷのエリアの三沢までは自腹、その八戸〜三沢間の普通運賃は¥400なり。
今日は5月4日、もちろんゴールデンウイークの真っ只中なのだが部活なのだろうか、ジャージ姿の学生がたくさん乗っている。
そんな701系は午前7時59分に三沢駅に到着する。八戸からわずか4駅なのだがさすがに地方となると駅間距離が長い。だが都会と違い自然が数多く残る風光明媚な車窓のおかげなのか不思議と退屈しない。まるで時の流れがゆるやかになったかのようだ。これこそローカル線の醍醐味と言えよう。
三沢からは今や少なくなってきた地方私鉄の一つ、十和田観光電鉄に乗る。観光電鉄とは言ってもそれは名ばかりで十和田湖を含む観光地、十和田国立公園へは鉄道だけでは行く事は出来ず、行くためには終点の十和田市駅から更にバスに乗り換えなくてはならず観光地へのつなぎ役の役割を果たしている。
いや実はそのつなぎ役としての役割すら果たしていないようで、十和田国立公園へ行く観光客は殆どが青森や盛岡或いは東京といった都心から観光バスで十和田を目指す。だからこの十和田観光電鉄の本来の役割は沿線住民の足として走り続ける事なのだが、この路線も過疎化の影響で赤字続きで廃線になってもおかしくない状況が続いている。東急で使われていた車両が走り、沿線の途中には桜並木に囲まれた場所もあり横浜は4月上旬に桜は散ってしまったが、東北は今がちょうど桜前線が来ている時期で満開の時期だ。
こんなにいい路線なのに経営が厳しいとは。ローカル線という言葉が出ると決まり文句のように言ってはいるが何とかならないのだろうか。
列車は30分弱で終点の十和田市駅へ着く。ここからはバスに乗り換えて南部縦貫鉄道の旧七戸営業所へ向かう。
十和田市駅からバスに乗り揺られる事およそ30分、更にバス停から歩いておよそ10分で七戸営業所へ着く。ここでの目的は廃線巡りではない。さきほど紹介したレールバスが実は今日5月4日と明日の5月5日、かつての南部縦貫鉄道の運転手やボランティアの手で運転されているのだ!
前述の通り、ちょうど10年前に休線となり後に正式に廃線となってしまったこの南部縦貫鉄道には未だに根強いファンが多く、その声援に後押しされる形でこの南部縦貫鉄道の車両は毎年ゴールデンウイークになると体験乗車会を実施しており廃線からちょうど10年が経った今でもたくさんの人が訪れる人気スポットになっている。
体験乗車をするには会場内で販売されている¥300のチケットを購入する。一回購入すればこの一枚のチケットで今日4日と明日5日は乗り放題という優れものだ。
その体験乗車用のチケットにはデザインの異なる3種類があり、どれもレールバスを中心に収めた魅力あるデザインばかりだ。
ちなみに私はこれを購入した。
「(写真)南部縦貫鉄道体験乗車用チケット」
ちょうど10時から始まったこのイベント、私は10時を少し回った時間に到着したが既に人でいっぱいだ。10時でもこれだけの人なのだから早く乗らないともっと行列になるだろうと考えて早速体験乗車の行列に並ぶ。
順番は割と早く巡ってきた。やはりすぐに行列に並んで正解だった。
これが私の乗る車両だ。
車内は予想以上に天井は低く、うかつに車内を歩くと頭をぶつけそうだ。撮影のために運転席のそばの床にしゃがんだのだが、これは車内に乗っているたくさんの子供達への配慮もあるのだが、そうでなくても車内ではしゃがんだ体勢でないと天井に頭をぶつけそうで大変だ。とっさの事とは言え賢明な判断だったと思う。
車内は子供達が一番多く次に鉄オタを含む大人達、そして何と地元の青森青森朝日放送のカメラマンまでいる!すごい注目度だ。レールバスの定員は60名だが安全対策の為だろうか、1回あたりの乗車につき40名までとなっている。
走行コースについては以下の通り。
「(写真)南部縦貫鉄道体験乗車コースの書かれたパンフレット」
このコースで注目すべきは車庫内の引き込み線がルートに含まれている事だろう。車庫内の引き込み線なのだから無論現役時代の10年前では営業線として乗る事は出来ない。これだけでも価値は大いにあるし、おまけにそれに伴う前進後退の繰り返し、これも現役時代では絶対に味わえなかった事だ。
長い前置きになったがこの車両の魅力は百聞は一見にしかず、写真をご覧下さい。
体験乗車の乗車時間はわずか10分足らず、本当に一瞬に過ぎない時間なのかもしれないが、作動しないとはいえ現在ではめっきり見なくなった腕木式信号機、赤錆だレールとポイントを手動で切り替える作業員、自然の中を軽快に走る一両のレールバス、ほんのわずかな距離をゴールデンウイークの限られた日のみの運行とはいえ、忘れられつつある鉄道の原風景を一瞬見た気持ちになれた。南部縦貫鉄道レールバス体験乗車、旅行の最終日を締めくくるに実にふさわしい。晴れやかな気分に浸りつつ旧七戸営業所を後にする。
最後に帰りがてらに寄ってきた以下の写真をアップしておく。
「(写真)野辺地駅名物駅弁とりめしパッケージ¥700」
帰りの新幹線まで時間がある上、鉄道ダイヤ上帰りの新幹線に乗るには支障がなかったので急遽思い立って、10年前まで南部縦貫鉄道の始発駅だった野辺地駅へ寄ってみた。
レールバスに乗り換える為には駅構内の跨線橋を渡ればたどり着けたものだったが、レールバス乗り場に通じていた通路は既に跡形も無くなっている。
跨線橋を渡った先の南部縦貫鉄道レールバス乗り場にあった南部縦貫鉄道野辺地駅の味わいのある木製の駅長室兼駅員小屋も跡形もなく消えており元の自然に帰そうとしている。
JR東北本線の野辺地駅駅舎に向かうと、駅舎内の待合室には結構人がいたが駅舎を出て街並みを一通り見渡したが人気がほとんど感じられない。この野辺地駅までもが町の中心として機能する役割は終えたとでも言うのだろうか。野辺地駅は大半の特急白鳥(スーパー白鳥を含む)や特急つがるも停車して、恐山や高級マグロの産地としても名高い大間という全国的にも名高い観光地のある下北半島へ通じるJR大湊線への乗り換え口なのだが、やはりバスにはかなわないのだろうか。私は大湊線はまだ乗った事がないし今回の旅行でも日程的に立ち寄る事は出来ないのだがいつの日か是非行ってみたい。前述の恐山や大間のマグロだけでなく、この下北半島にも5年ほど前まで走っていた第三セクターの下北交通の車両が南部縦貫鉄道のレールバス同様、ボランティアの手によって動態保存並びに体験乗車会も実施しており、更に希望すれば実際に車両を運転も出来ると聞いている。私が運転台のハンドルを握るのかは分からないがともかくいつか訪れたい下北半島に思いを馳せな
がら昼食の野辺地駅の名物駅弁とりめしを頬張る。値段は¥700なり。
最後に帰りの東北新幹線盛岡駅での私の乗ってきた「はやて24号」と「こまち号」の連結の一枚で今回の青森・函館旅行報告ブログを締めくくりたい。
最後に青森・函館旅行最終日の今日5月4日のルートを以下にアップしておきます。
八戸 7:38発〜普通(東北本線、クモハ701-1006、2両編成1両目、行先表示→青森)〜7:59着 三沢 8:09発〜(十和田観光電鉄、7901形、2両編成1両目、行先表示→十和田市)〜8:37着 十和田市(駅ターミナルビル) 9:23発〜(十和田観光電鉄バス、行先表示→まかど温泉)〜七戸案内所 9:49着〜(徒歩)〜レールバスイベント会場七戸営業所 10:01着〜(徒歩)〜10:20着 元南部縱貫鉄道七戸駅2番線ホーム 10:22発〜(南部縱貫鉄道体験乗車、キハ102)〜元南部縱貫鉄道七戸駅2番線ホーム 10:28着→イベント会場見学 11:10発〜(徒歩)〜11:32着 七戸案内所 11:51発〜(十和田観光電鉄バス、行先表示→三本木)〜12:1
8着 十和田市(駅ターミナルビル) 12:32発〜(十和田観光電鉄、7701形、2両編成1両目、行先表示→三沢)〜12:58着 三沢 13:23発〜特急つがる13号(東北本線、モハE750-102、6両編成2両目自由席、行先表示→弘前)〜13:39着 野辺地(昼食) 14:40発〜普通(東北本線、クハ700-1006、2両編成1両目、行先表示→八戸、尚もう1両はクモハ701-1006)〜15:06着 三沢 15:37発〜特急スーパー白鳥24号(東北本線、モハ789-204、6両編成4号車11番B席、行先表示→八戸)〜15:50着 八戸 16:05発〜はやて24号(東北新幹線、E226-111、10両編成(盛岡でこまちと増結して16両編成)2号車6番B席、行先表示→東京)
〜19:08着 東京 19:33発〜(東海道本線、モハ211-2011、15両編成3両目、行先表示→小田原)〜横浜 20:00着















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