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2007年5月 4日 (金)

その3 07年 GW函館・青森旅行

20071953_169_1 「八戸駅東口駅舎」

20071953_168 「八戸駅西口駅舎」

昨日のきっぷの知識の勉強不足によるミス、そしておとといの函館山の濃霧という連日にわたる失態とがっかりをお祓いすべく、青森・函館旅行3日目最終日は2枚の写真から始めてみた。
そんな3日目最終日に訪れるのは、出発駅の八戸から4つ目の三沢駅から走っている十和田観光電鉄に初乗車、つまり乗り潰しを敢行して、十和田観光電鉄の終着駅の十和田市駅からバスに乗り、ちょうど10年前の97年に廃線になった(正式には97年に一度休線扱いにして復活に向けて様々な手段を講じたが、結果実らず2002年に正式に廃線となった)南部縦貫鉄道の終着駅であり車庫として機能していた旧七戸営業所へ向かいレールバスイベントを見て、さっきのルートを戻って八戸から新幹線「はやて」に乗り帰路につく予定だ。

このレールバスとは一体何なのかという人達の為に説明すると、鉄道車両の製作費を浮かすために列車で使っている車輪(台車)の上にバスのボディーを乗せたものがレールバスだ。
その為燃料は軽油で昔のバスのように運転席のギヤーは床から生えていると言った方が合うくらいにとても長く、やはりバス同様ワンマン運転になっている。
しかもその床から生えているギヤーは車両が方向転換の為に運転手が後部の運転席に移動する際には、床から長いギヤーを引き抜いて後部運転席へ向かいギヤーをはめてから運転をするという何ともレトロ感に溢れている鉄道だ。
これがその車両だ。

20071954_008 「南部縦貫鉄道車両」

このように何とも小ぶりで愛らしいスタイルの車両だが素人から見れば
「どこが鉄道なんだ?ただのバスじゃん」
と思う者もいるだろうがそれは私が今さっき言った通りで半分は正解だ。何しろ燃料は軽油でボディーはバスと同じ部品、汽笛もバスと同じ音なのだから汽笛と言うよりクラクションだ。説明のつもりが長い前置きになってしまったがこの辺にして青森・函館旅行最終日の模様をお届けする。

20071953_170 「八戸〜三沢間701系」

八戸から4つ先の三沢まではまたしても青春18きっぷユーザーの天敵701系で向かう。おまけに私のきっぷに関する不勉強の為、青森・函館フリーきっぷのエリアの三沢までは自腹、その八戸〜三沢間の普通運賃は¥400なり。

今日は5月4日、もちろんゴールデンウイークの真っ只中なのだが部活なのだろうか、ジャージ姿の学生がたくさん乗っている。
そんな701系は午前7時59分に三沢駅に到着する。八戸からわずか4駅なのだがさすがに地方となると駅間距離が長い。だが都会と違い自然が数多く残る風光明媚な車窓のおかげなのか不思議と退屈しない。まるで時の流れがゆるやかになったかのようだ。これこそローカル線の醍醐味と言えよう。

20071953_181 「十和田観光電鉄三沢駅駅舎」

三沢からは今や少なくなってきた地方私鉄の一つ、十和田観光電鉄に乗る。観光電鉄とは言ってもそれは名ばかりで十和田湖を含む観光地、十和田国立公園へは鉄道だけでは行く事は出来ず、行くためには終点の十和田市駅から更にバスに乗り換えなくてはならず観光地へのつなぎ役の役割を果たしている。
いや実はそのつなぎ役としての役割すら果たしていないようで、十和田国立公園へ行く観光客は殆どが青森や盛岡或いは東京といった都心から観光バスで十和田を目指す。だからこの十和田観光電鉄の本来の役割は沿線住民の足として走り続ける事なのだが、この路線も過疎化の影響で赤字続きで廃線になってもおかしくない状況が続いている。東急で使われていた車両が走り、沿線の途中には桜並木に囲まれた場所もあり横浜は4月上旬に桜は散ってしまったが、東北は今がちょうど桜前線が来ている時期で満開の時期だ。
こんなにいい路線なのに経営が厳しいとは。ローカル線という言葉が出ると決まり文句のように言ってはいるが何とかならないのだろうか。

20071953_194 「十和田観光電鉄車両」

20071953_197 「十和田観光電鉄終着駅十和田市駅」

列車は30分弱で終点の十和田市駅へ着く。ここからはバスに乗り換えて南部縦貫鉄道の旧七戸営業所へ向かう。

20071954_003 「南部縦貫鉄道旧七戸営業所」

十和田市駅からバスに乗り揺られる事およそ30分、更にバス停から歩いておよそ10分で七戸営業所へ着く。ここでの目的は廃線巡りではない。さきほど紹介したレールバスが実は今日5月4日と明日の5月5日、かつての南部縦貫鉄道の運転手やボランティアの手で運転されているのだ!
前述の通り、ちょうど10年前に休線となり後に正式に廃線となってしまったこの南部縦貫鉄道には未だに根強いファンが多く、その声援に後押しされる形でこの南部縦貫鉄道の車両は毎年ゴールデンウイークになると体験乗車会を実施しており廃線からちょうど10年が経った今でもたくさんの人が訪れる人気スポットになっている。
体験乗車をするには会場内で販売されている¥300のチケットを購入する。一回購入すればこの一枚のチケットで今日4日と明日5日は乗り放題という優れものだ。
その体験乗車用のチケットにはデザインの異なる3種類があり、どれもレールバスを中心に収めた魅力あるデザインばかりだ。
ちなみに私はこれを購入した。

「(写真)南部縦貫鉄道体験乗車用チケット」

ちょうど10時から始まったこのイベント、私は10時を少し回った時間に到着したが既に人でいっぱいだ。10時でもこれだけの人なのだから早く乗らないともっと行列になるだろうと考えて早速体験乗車の行列に並ぶ。
順番は割と早く巡ってきた。やはりすぐに行列に並んで正解だった。
これが私の乗る車両だ。

20071954_021 「南部縦貫鉄道 キハ102」

車内は予想以上に天井は低く、うかつに車内を歩くと頭をぶつけそうだ。撮影のために運転席のそばの床にしゃがんだのだが、これは車内に乗っているたくさんの子供達への配慮もあるのだが、そうでなくても車内ではしゃがんだ体勢でないと天井に頭をぶつけそうで大変だ。とっさの事とは言え賢明な判断だったと思う。
車内は子供達が一番多く次に鉄オタを含む大人達、そして何と地元の青森青森朝日放送のカメラマンまでいる!すごい注目度だ。レールバスの定員は60名だが安全対策の為だろうか、1回あたりの乗車につき40名までとなっている。
走行コースについては以下の通り。

「(写真)南部縦貫鉄道体験乗車コースの書かれたパンフレット」

このコースで注目すべきは車庫内の引き込み線がルートに含まれている事だろう。車庫内の引き込み線なのだから無論現役時代の10年前では営業線として乗る事は出来ない。これだけでも価値は大いにあるし、おまけにそれに伴う前進後退の繰り返し、これも現役時代では絶対に味わえなかった事だ。
長い前置きになったがこの車両の魅力は百聞は一見にしかず、写真をご覧下さい。

20071954_010

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体験乗車の乗車時間はわずか10分足らず、本当に一瞬に過ぎない時間なのかもしれないが、作動しないとはいえ現在ではめっきり見なくなった腕木式信号機、赤錆だレールとポイントを手動で切り替える作業員、自然の中を軽快に走る一両のレールバス、ほんのわずかな距離をゴールデンウイークの限られた日のみの運行とはいえ、忘れられつつある鉄道の原風景を一瞬見た気持ちになれた。南部縦貫鉄道レールバス体験乗車、旅行の最終日を締めくくるに実にふさわしい。晴れやかな気分に浸りつつ旧七戸営業所を後にする。
最後に帰りがてらに寄ってきた以下の写真をアップしておく。

20071954_030 「東北本線野辺地駅駅舎」

「(写真)野辺地駅名物駅弁とりめしパッケージ¥700」

帰りの新幹線まで時間がある上、鉄道ダイヤ上帰りの新幹線に乗るには支障がなかったので急遽思い立って、10年前まで南部縦貫鉄道の始発駅だった野辺地駅へ寄ってみた。
レールバスに乗り換える為には駅構内の跨線橋を渡ればたどり着けたものだったが、レールバス乗り場に通じていた通路は既に跡形も無くなっている。
跨線橋を渡った先の南部縦貫鉄道レールバス乗り場にあった南部縦貫鉄道野辺地駅の味わいのある木製の駅長室兼駅員小屋も跡形もなく消えており元の自然に帰そうとしている。
JR東北本線の野辺地駅駅舎に向かうと、駅舎内の待合室には結構人がいたが駅舎を出て街並みを一通り見渡したが人気がほとんど感じられない。この野辺地駅までもが町の中心として機能する役割は終えたとでも言うのだろうか。野辺地駅は大半の特急白鳥(スーパー白鳥を含む)や特急つがるも停車して、恐山や高級マグロの産地としても名高い大間という全国的にも名高い観光地のある下北半島へ通じるJR大湊線への乗り換え口なのだが、やはりバスにはかなわないのだろうか。私は大湊線はまだ乗った事がないし今回の旅行でも日程的に立ち寄る事は出来ないのだがいつの日か是非行ってみたい。前述の恐山や大間のマグロだけでなく、この下北半島にも5年ほど前まで走っていた第三セクターの下北交通の車両が南部縦貫鉄道のレールバス同様、ボランティアの手によって動態保存並びに体験乗車会も実施しており、更に希望すれば実際に車両を運転も出来ると聞いている。私が運転台のハンドルを握るのかは分からないがともかくいつか訪れたい下北半島に思いを馳せな
がら昼食の野辺地駅の名物駅弁とりめしを頬張る。値段は¥700なり。

最後に帰りの東北新幹線盛岡駅での私の乗ってきた「はやて24号」と「こまち号」の連結の一枚で今回の青森・函館旅行報告ブログを締めくくりたい。

20071954_041 「盛岡駅のはやて24号とこまち号の連結」

最後に青森・函館旅行最終日の今日5月4日のルートを以下にアップしておきます。

八戸 7:38発〜普通(東北本線、クモハ701-1006、2両編成1両目、行先表示→青森)〜7:59着 三沢 8:09発〜(十和田観光電鉄、7901形、2両編成1両目、行先表示→十和田市)〜8:37着 十和田市(駅ターミナルビル) 9:23発〜(十和田観光電鉄バス、行先表示→まかど温泉)〜七戸案内所 9:49着〜(徒歩)〜レールバスイベント会場七戸営業所 10:01着〜(徒歩)〜10:20着 元南部縱貫鉄道七戸駅2番線ホーム 10:22発〜(南部縱貫鉄道体験乗車、キハ102)〜元南部縱貫鉄道七戸駅2番線ホーム 10:28着→イベント会場見学 11:10発〜(徒歩)〜11:32着 七戸案内所 11:51発〜(十和田観光電鉄バス、行先表示→三本木)〜12:1
8着 十和田市(駅ターミナルビル) 12:32発〜(十和田観光電鉄、7701形、2両編成1両目、行先表示→三沢)〜12:58着 三沢 13:23発〜特急つがる13号(東北本線、モハE750-102、6両編成2両目自由席、行先表示→弘前)〜13:39着 野辺地(昼食) 14:40発〜普通(東北本線、クハ700-1006、2両編成1両目、行先表示→八戸、尚もう1両はクモハ701-1006)〜15:06着 三沢 15:37発〜特急スーパー白鳥24号(東北本線、モハ789-204、6両編成4号車11番B席、行先表示→八戸)〜15:50着 八戸 16:05発〜はやて24号(東北新幹線、E226-111、10両編成(盛岡でこまちと増結して16両編成)2号車6番B席、行先表示→東京)
〜19:08着 東京 19:33発〜(東海道本線、モハ211-2011、15両編成3両目、行先表示→小田原)〜横浜 20:00着

2007年5月 3日 (木)

その2 07年 GW函館・青森旅行

昨日の函館山の事をすっかり忘れてさせてくれるくらいの好天に恵まれた青森・函館旅行2日目、まずは函館駅の1番線から午前7時8分に出発する1両編成のキハ40 831系に揺られながら道南を走るローカル線、江差線を乗りつぶす。
出発前に函館観光の定番「白い恋人」を土産に買い、さらに朝食の駅弁「北の家族」¥1,050を買う。
これが駅弁のパッケージだ。

「函館駅駅弁北の家族」

1両編成の車内を見渡すと、予想以上に地元の人達の利用は多いらしく座席の7〜8割は埋まっている。私の地元の横浜の平日の昼間並みの混雑といったところか。
そんな状況の中で私は駅弁「北の家族」を広げ朝食にする。ちょっと恥ずかしい。車が中心の北海道では祝日の鈍行なんて殆ど利用しないだろうから何の苦もなく駅弁を広げられると思っていたのだがまさかこんなに客がいるなんて、逆に言えば鈍行もまだまだ利用する人は多いようだ。地方の鉄道を利用するのは何も通勤・通学客だけではないようだ。ローカル線の各駅停車、まだまだ捨てたものではないようだ。
車内の会話に小耳を傾けてみると、方言は殆ど聞かれず沿線住民とおぼしき年配の方でも標準語で地元の話題を中心にした日常会話を楽しんでいる。
もっと注意深く耳を傾けると、やはりこの車両にも鉄オタと分かる若者が3〜4人ほどがボックス席を占拠しており、今年3月に廃線となってしまった宮城県のくりこま高原鉄道やら鹿島鉄道といった全国のローカル線の話に花を咲かせている。
車窓から時折顔を覗かせる津軽海峡を目にしながらぼんやりとしていたら津軽海峡線と江差線が枝分かれになる木古内駅を発ち、いよいよここからは初乗車となる江差線に突入する。函館駅から乗ってきたキハ40 831系はこのまま江差線終点の江差まで直行する。

木古内駅から枝分かれになり江差線内に入ると、函館〜木古内間よりも深い自然に満ちた車窓を展開するようになり、北海道の鈍行停車駅の定番といってもよい廃車になった貨物列車の車両を利用した駅舎も見られる。
それが以下の駅舎

20071953_036 「江差線内貨物列車車両の駅舎吉堀駅」

江差線沿線は山だけではなく川沿いを走る車窓も展開する。この光景はまるで私の地元神奈川県を走る小田急小田原線の秦野〜新松田間とよく似ている。秦野〜新松田間の車窓をご存知ない方は機会があれば是非足を運んでほしい。

20071953_041 「江差線湯ノ岱(ゆのたい)駅タブレット交換」

こちらは今回の江差線のメインイベントと言ってもいいタブレット交換のシーンだ。この湯ノ岱駅でタブレット交換がある事を事前に知っていた私は、この湯ノ岱駅が近づいてくるにつれてせっかくのタブレット交換という撮影スポットが鉄オタ共に邪魔されて納得ゆく写真は撮れないのではないかという心配がついて離れなかったが、ラッキーな事にタブレット交換にカメラを向けているのは私一人だけだった。好天も手伝いこのタブレット交換のシーンに関しては100点満点だと思っている。昨日の濃霧の函館山の事はもう脳裏には無い。

20071953_061 「江差線終点江差駅駅舎」

湯ノ岱駅を出たキハ40 831は家が駅周辺に2、3軒しかない小さな駅に律儀に列車は止まっていって函館駅を今朝7時08分に出て2時間10分、江差線終着駅の江差に到着する。到着したキハ40 831はそのまま10時08分発の木古内行きとして江差線沿線の乗客を拾って走っていく。その10時08分発の木古内行きには私も乗り次の目的地を目指す。それまでのしばしの間、私もキハ40 831も一休みだ。

この江差駅は駅前には小さなタクシー用のロータリーがあり、駅舎を出て右手には雑貨屋があり営業している。駅舎正面から見える人家の奥には津軽海峡の海が見える。私はその雑貨屋で北海道新聞の朝刊を買い、木古内へ引き返すキハ40 831内で新聞を広げる。新聞を広げるなんてそこら辺のオヤジと何ら変わりはない、わざわざ旅先で何でそんな事をと言う意見もなかろうが、一日中客の絶えない地元の横浜ではこんな無人のクロスシートの車両で堂々と新聞を広げる事なんてまず出来ない、ささやかではあるがこれも旅先でしか味わえない一種の至福の一時と言えなくはないだろうか。
新聞に見入っている間に時刻は10時08分を回り、さっきと同じルートを引き返して今度は函館より遥か手前の木古内をこのキハ40 831は目指す。そして私は江差線沿線から見える風光明媚な車窓を再び堪能しながらこのキハ40 831の終着と同じ木古内を目指す。

20071953_067 「木古内駅駅舎」

この木古内を後にして次に目指すのは、本州最北端を走るJR津軽線の終着駅であり本州最北端の駅でもある三厩(みんまや)だ。したがってこの木古内駅で北海道とはお別れだ。特急白鳥18号に乗り換えるわずかな時間のうちに木古内駅駅舎を撮影して駅売店をちらっとのぞいてみたのだが、私の愛読書の一つであり3月にはサイン会にも行った漫画「鉄子の旅」の全巻ボックスが置いてあるのには驚いた。鉄パワー恐るべし。

20071953_081 「津軽今別駅」

本州最北端の駅、三厩を目指すためには津軽線に乗らなくてはならないのだが、私は津軽海峡線の津軽今別駅で降りて津軽線に乗り換える。実はこの津軽海峡線の津軽今別駅を降りてわずか5分歩くだけでJR津軽線の津軽二股(つがるふたまた)駅へたどり着く事が出来る。その津軽海峡線津軽今別駅には数本の特急が止まるのだがこの駅はホームに小さく小綺麗な待合室があるだけの無人駅、おまけにホームは短く5両分しか止まるスペースはなく、私が木古内から乗ってきた8両編成の特急白鳥18号は3両がホームからはみ出している。特急列車の車両がホームからはみ出しているなんておそらくこの津軽今別駅しかないのではなかろうか。
津軽今別駅は土手の上にある構造になっており眼下にはJR津軽線の津軽二股駅が道の駅に隣接して存在する。

20071953_089 「津軽二股駅」

この津軽二股駅と隣接している道の駅は名前の通り車で来ている人は結構多く建物の中は賑わっている。だが津軽二股駅として利用している人はごくわずかで、三脚付のカメラで津軽線の撮影に興じている鉄オタ、そして私のように乗りつぶしに興じているとおぼしき鉄オタが数名いるだけ。津軽二股駅ホームも2、3両分しか止まれない長さのホームが道の駅の裏方といっていいくらい目立たないところに1本あるだけでホームには屋根すらない。この津軽二股駅、道の駅の端っこに追いやられているくらい忘れられた存在とでも言うのだろうか。
そうこう思いをはせているうちに乗るべき列車がやって来た。

20071953_097 「津軽線車両キハ40 557、キハ48 1510」

この津軽二股から津軽線の終着駅でもあり本州最北端の駅三厩までは駅数にして4つ、さっきまで滞在していた北海道とさほど変わらぬ車窓を見ながら列車は本州最北端の三厩に到着する。

20071953_105 「本州最北端三厩(みんまや)駅駅舎」

とうとうやって来る事の出来た本州最北端の駅、達成感が私の体を突き抜けていくようだ。私以外に降りた客は結構いて15名ぐらいだろうか、殆どの人達は駅前ロータリーに間もなくやって来たバスに乗っていずこへと去っていった。そして私は次の発車までのわずか16分の間に駅観察。
こうしためぼしい駅やいわゆる秘境駅に置かれている「駅ノート」を一通り読み私もメッセージを記入したが、列車の出発時刻になってしまったのでやむなく書きかけの駅ノートと三厩駅に別れを告げ、さっき乗ってきたキハ40 557、キハ48 1510に飛び乗る。今度この駅を訪れる日は来るのだろうか。

本州最北端の三厩駅からさっき津軽線に乗り込んだ津軽二股駅を通り過ぎ、列車は蟹田に着く。三厩から乗ってきたキハ40 557、キハ48 1510とはここでお別れだ。ここからは都会と変わらないロングシートで青春18きっぷユーザーの天敵として名高い(?)701系に乗り青森を目指す。

20071953_118 「クハ700-12」

地方都市のさほど混雑しない沿線をロングシートの車両を走らせる必要がどこにあるのだろうか。最近になり秋田運転所にセミクロスシートの701系がようやく出来たという話を小耳に挟んだが青森まで普及するのにはまだまだ時間がかかるようだ。青森に限らず全国の701系に1日も早く浸透する事を願ってやまない。

20071953_127 「青森駅駅舎」

5年ぶり5回目の訪問の青森駅、この青森駅駅舎は国鉄時代から全く変わっていない。とは言っても国鉄時代には写真でしか見た事がないのだが函館駅とは違いリニューアルはされていなくて、青森駅のプラットホームの端には青函連絡船への乗り換えに使用された跨線橋が未だに残っている。ただし板で打ち付けてある為、上り下りは出来ないが。
そんな使用されなくなった跨線橋の先にあるかつて青函連絡船として使われていた八甲田丸、これが今日の最終目的だ。

20071953_134 「八甲田丸」

この八甲田丸は1988年(昭和63年)に青函連絡船廃止後に「メモリアルシップ八甲田丸」として青函連絡船の資料館として第二の人生を送っており、船内には国鉄型車両も数両が保存状態良好で展示してあるらしい。実に楽しみだ。入場料¥500を払い早速見学だ。

20071953_136 「操縦席から」

こうした操縦席を一般解放をしたり写真やパネル、更に現役時代に実際に運航のために使われていた様々な器具が展示されている。
だがやはり我々テツにはこれが一番だろう。

20071953_140 「キハ80系」

20071953_144 「DD16 31形」

かつて国鉄時代の北海道で特急として使われていたキハ80系と客車鈍行の牽引機として使われていたDE10系だ。確かに保存状態はいい。暗い船内での撮影の為、やや見づらい写真になっているのはご勘弁願いたい。いやそれとも私の写真撮影技術の未熟由か?反省をしつつ八甲田丸をあとにする。今日はここまでだ。時間はまだ午後3時半と早いが宿でゆっくりする時間もいれたかったのであえてスケジュールに入れた次第だ。宿のある八戸までは臨時特急つがる86号クハ481-3005形、6両編成1号車に乗って向かう。ほどなく八戸へ到着して改札を出ようとしたらとんでもない失態を演じてしまう。八戸ではこの青森・函館フリーきっぷは使えないというのだ!
何故かというとこの青森・函館フリーきっぷの利用エリアは八戸から4駅先の三沢からになっており、従って今の三沢〜八戸間を精算しなくてはならないのだ!
それだけでない、明日はその三沢から十和田観光電鉄に乗り、終点十和田市駅から次の目的地を目指さなくてはならないので明日の八戸〜三沢間も手持ちのフリーきっぷではなく自腹になってしまう!フリーきっぷの有効エリアを見落とすなんて鉄オタの風上にもおけない事だ!これでは全国の鉄オタから締め出しを喰らってしまう!猛省にかられながら明日に備える。夕食は八戸駅駅ビル内のレストランでゲンかつぎにカツ定食だ。
最後に今日5月3日、旅行2日目のルートをアップしておきます。

函館(1番線) 7:08発〜普通(津軽海峡線・江差線、キハ40 831、1両編成、行先表示→江差)〜9:18着 江差 10:08発〜普通但し湯ノ岱〜木古内間は通過(江差線、キハ40 831、1両編成、行先表示→木古内)〜11:11着 木古内 11:23発〜特急白鳥18号(津軽海峡線、モハ485-3081、8両編成5号車4番D席、行先表示→八戸、定刻は木古内11:19発)〜津軽今別 12:03着〜(徒歩)〜12:09着 津軽二股 12:22発〜普通(津軽線、キハ40 557、2両編成1両目、行先表示→三厩)〜12:37着 三厩(みんまや) 12:53発〜普通(津軽線、キハ48 1510、2両編成1両目、行先表示→蟹田)〜13:34着 蟹田 13:47発
〜普通(津軽海峡線、クハ700-12、3両編成3両目、行先表示→青森)〜青森 14:25着〜(徒歩)〜14:39着 青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸 15:25発〜(徒歩)〜15:52着 青森 16:06発〜臨時特急つがる86号(東北本線、クハ481-3005、6両編成1号車13番D席、行先表示→八戸)〜八戸 17:21着(駅周辺を撮影してから宿に向かう)

2007年5月 2日 (水)

その1 07年 GW函館・青森旅行

今年2007年のゴールデンウイークはカレンダーの日の巡りがよろしくなくみどりの日改め昭和の日を含む4月28日から30日の3連休、さらに5月1日と2日の平日を挟んで3日憲法記念日から6日の日曜日までの4連休という構成になっている。
そのため今年のゴールデンウイークは比較的近場の行楽で済ませた人が多かったらしい。そんな中で私は5月2日の平日は有給休暇を取って5連休にして2日から4日までの2泊3日の日程で函館と青森の鉄道巡りの旅行をしてきた。その模様を当ブログでお伝えするわけだがいかんせん内容が濃すぎてとても一回の更新では収まりきらないので今回の2泊3日の旅行日程に合わせ3回に分けて旅行の模様をお伝えします。

それではどうぞ。

20071952_015 「行きの新幹線はやての写真」

早朝に家を出発して東北新幹線はやてに乗るべく東京駅へ向かう。私の手に握りしめている今回の旅行に使用するきっぷは「青森・函館フリーきっぷ」だ。
このきっぷは津軽海峡を挟んだ北は函館本線森駅まで、南の東北は奥羽本線の弘前、東北本線は三沢までのエリアがおよそ一週間乗り放題というきっぷだ。東京発だけでなく私の地元横浜市内からの料金設定もありゴールデンウイーク中も利用出来る有り難いきっぷだ。

そんな私が選んだ今回の旅の目的地は1日目は函館市内を走る函館市交通局の路面電車と函館観光の定番スポット函館山ロープウェイに登って函館山から望む夜景を堪能する予定だ。
函館へ来るのは今回で3回目になるのだがいつも鉄道ダイヤを最優先するがあまり、この定番スポットの函館山から望む夜景すら疎かにしてきてしまった。さすがに3度目の函館となるとそうもいかないし私自身も個人的に函館山から望む夜景は是非見てみたいと思っていたので正に今回のチケットはうってつけだ。

そうこう思いを馳せながら八戸まで延伸されてからは初めて乗る東北新幹線はやて1号はあっという間に八戸に到着した。そして乗り換えまでのわずかな時間を縫って以下の車両を写真に収める事が出来た。

20071952_033_1 「JR八戸線うみねこ号 キハ48 1549」

20071952_031 「IGRいわて銀河鉄道」

20071952_040 「特急スーパー白鳥1号 クロハ789-101」

八戸からは「特急スーパー白鳥1号」に乗り車内販売で昼食の駅弁「帆立釜めし(¥900)」を頬張ったり青森〜油川間に見える国鉄型車両が多数停泊している青森運転所をわざわざ車内から撮影するなど函館へ向かう車内を一人楽しむ。
ちなみにその青森運転所に停泊していた車両は以下の通り

20071952_049 「青森運転所写真」

そして函館へ鉄道で行く時の絶対外せないスポット、青函トンネルを通過する。青函トンネルは青森側から数えて10個目のトンネルがそれに当たる。知らなかった者は是非参考にしてもらいたい。
そして午後1時14分、3度目になる函館駅に降り立つ。

20071952_084 「函館駅駅舎」

函館には5年ぶりに来たがその間に函館駅駅舎はこのように新しく生まれ変わった。以前の函館駅は青函連絡船時代の面影を色濃く以下の写真のような立派な佇まいだったが、このようにどこにでもあるような近代的な駅ビルになってしまった。

143 「旧函館駅駅舎 2002年4月2日撮影」

駅舎内は土産物のコーナーが広くなるなど全体的にきれいにはなったが、やはり個人的にはかつての青函連絡船時代の面影が無くなってしまったこの姿は寂しい気もする。
私は青函連絡船を使った事はなく未だに青函連絡船健在の時代の北海道に渡りたかったと一人悔やんでいるのだが、それだけに以前の青函連絡船時代の面影残る函館駅、いつまでも残っていて欲しいと思っていたのだがもうそれも叶わない、新しく生まれ変わった函館駅を受け入れていくしかない。

このリニューアルした函館駅にも改善された点がある。それは乗り換えが便利になった事だ。改札口から1番線から8番線まである函館駅の全ホームが段差無しで乗り換えがスムーズな構造になっている。以前の函館駅は改札をくぐって長い跨線橋を渡っていった記憶があるが、この乗り換えがスムーズになったのは我々障がい者を雇用する特例子会社の一社員の目から見ても素晴らしいと思う。万人に対してより一層の利便性の向上に期待したい。

さて3度目の函館はあいにくの雨模様となってしまい傘をさしながらの移動が実に大変だった。特に路面電車の停留所は泣きだいくらいにスペースが狭く、あまりの狭さに入線してきた路面電車に傘がぶつかりそうなくらいだった。
ここまで文章ばかりが続いてしまい、入力している私自身も当ブログを見ている者も疲れるだろうからここから先は写真中心の構成にさせてもらう。それではどうぞ。

20071952_091 「キノコ型操車塔」

函館市営交通局十字街停留所の側に建つ操車塔だ。この操車塔というのは、路面電車の信号操作をするために建てられたいわゆる高台の事だ。特にこの十字街停留所では函館どっく前行きと谷地頭行きに分岐するいわゆる三叉路のような線路構造の為、この操車塔は交通整理の観点上、重要な役割を果たしてきた。
だが現在では既に使用されておらず、このように展示物の役割を果たしており隠れた函館観光の名物となっている。

20071952_099 「函館市営交通局八幡坂」

これも函館観光の定番スポットの一つ、路面電車に興味の無い方もこの写真、見覚えがあるだろう。この函館市営交通局はレトロを基調にした車両を持っており、この八幡坂から撮った写真は函館観光のガイドブックで頻繁に登場し、このレトロ調の車両の時刻表も函館市営交通局のホームページに掲載されており事前に時刻を知っていた私はこのレトロ調の車両の撮影、楽しみにしていたのだがあいにくの雨模様の為か今日はレトロ調車両の運用が無かった。その為以下の写真で我慢して欲しい。

20071952_100 「八幡坂を通過する車両」

20071952_110 「函館どっく前停留所」

函館市営交通局に3つある終点の停留所の一つ、函館どっく前の写真。路面電車の行き先表示には平仮名でデカデカと目立つように「どっく前」と表示されている。その停留所はここの事だ。

20071952_159 「谷地頭停留所」

2つ目の終点の停留所、谷地頭だ。
この谷地頭停留所の手前は急な下り坂になっており、運転手は煩雑なブレーキ操作が大変だろうなあと鉄オタの一人として思ってしまう。

20071952_169 「駒場車庫」

函館市営交通局の要所、駒場車庫だ。車庫の近くには「駒場車庫前」という停留所があり「駒場車庫前」を始発終着にする車両もあり路面には車庫への引き込み線が見受けられる鉄オタには何ともたまらないスポットだ。駒場車庫へ来るのは2度目だが何度来てもこれはたまらない。

20071952_184 「湯の川」

そして函館市営交通局3つ目の終点、「湯の川」だ。この周辺は古くからの湯治場としても有名で立派なホテルも数多く見受けられる。だが観光客の大半は観光バスで来るらしく周辺は観光バスがたくさん行き交う。
前回函館に来た時もそうだったが路面電車に乗って湯の川温泉に行く人なんて見た事がない。せっかく温泉地を名乗る停留所があるというのに。路面電車はあくまで生活手段としか思っていないのだろうか。

20071952_125 「SL函館大沼号」

函館本線函館〜森間の8の字路線を回り、函館駅に戻ってきたSL函館大沼号だ。さすが蒸気機関車は人気者、周囲にいる鉄オタでない人達も一斉に携帯電話のカメラを向けている。
このSL函館大沼号、すぐに車庫へは引き返す事はしないで、機関士が子供達を運転席(キャブ)に乗せて記念撮影をしている。子供達はみな大喜びだ。中にはキャブに乗せてもらってご満悦の大人もいる。私はキャブに乗せてもらえるように頼む勇気は無かったが。

最後に函館山から望む函館の夜景を何としても当ブログにアップしたかったのだが、当ブログで触れた昼間の雨模様の影響で函館山に着いた夜7時は濃い霧に包まれてしまい、あの100万ドルの夜景を見る夢は叶わなかったのだ!
何しろ憎たらしいくらい霧が濃く、展望台内の歩いての移動さえ大変なくらいだった。函館山ロープウェイに乗る際にきっぷの窓口で今日は濃霧で視界不良とは聞いていたのだがまさかこれほどひどいなんて…。行けば何とかなるとは思っていたのだが自然を侮ってはいけない。霧の向こうの函館市内の100万ドルの夜景を恨めしながら宿に向かい明日以降に備えて仕切り直しをする。

さて明日の2日目は北海道道南を走る全国的にも少なくなったタブレット交換のあるローカル線の江差線やかつて青函連絡船として活躍した青森駅近くに停泊している八甲田丸などを中心にお届けする。
最後に青森・函館旅行1日目のルートを以下に発表して1日目の報告を終わりにする。

東京 6:56発〜はやて1号(東北新幹線、E226-1210、16両編成(盛岡でこまちを切り離して10両編成)4号車禁煙席19番窓側E席、行先表示→八戸)〜10:03着 八戸 10:15発〜特急スーパー白鳥1号(東北本線、モハ788-301、8両編成7号車5番A席、行先表示→函館)〜函館 13:14着〜(徒歩)〜13:45着 函館駅前 13:45発〜(函館市交通局、3002形布目号、行先表示→函館どっく前)〜13:49着 十字街(キノコ型操車塔撮影) 13:58発〜(函館市交通局、1006形人権号(元東京都電7033号)、行先表示→函館どっく前)〜14:01着 末広町(撮影定番スポットの八幡坂から十字街を14:08に発ったレトロ車両撮影→ゲット出来ず!!) 14:34発〜
(函館市交通局、720形、行先表示→函館どっく前)〜14:37着 函館どっく前 14:43発〜(函館市交通局、719形オサルの電車号、行先表示→湯の川)〜函館駅前 14:55着〜(徒歩)〜14:59着 函館(SL函館大沼号撮影) 16:06発〜(徒歩)〜16:16着 函館駅前 16:18発〜(函館市交通局、8002形、行先表示→谷地頭)〜16:32着 谷地頭 16:41発〜(函館市交通局、3001形、行先表示→湯の川)〜17:18着 駒場車庫前(駒場車庫撮影) 17:40発〜(函館市交通局、8005形美鈴号、行先表示→湯の川)〜17:45着 湯の川 17:47発〜(函館市交通局、8005形美鈴号、行先表示→谷地頭)〜宝来町 18:28着〜(徒歩)
〜18:37着 山麓駅 18:40発〜(函館山ロープウェイ)〜18:43着 山頂駅 18:59発〜(函館山ロープウェイ)〜山麓駅 19:04着〜(徒歩)〜19:14着 十字街 19:18発〜(函館市交通局、8101形(低床式)、行先表示→湯の川)〜函館駅前 19:22着(宿に向かう)

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